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― 補聴器Q&A ―

補聴器ときこえのQ&A

「補聴器を薦められたけど分からないことが多くて不安・・・」そんなあなたの、難聴・補聴器に対する疑問に一問一答でお答えします。

  • A.

    近年、多くの補聴器には騒音を低減する機能が搭載されています。騒音と音声を厳密に区分けすることはできませんが、全体の音の中から、騒音と判断される成分の増幅を抑えることで、相対的に音声の聴き取りやすさを向上させます。たとえばエアコンの駆動音や車の走行音といった連続的な騒音は、音声と比較的明確に区分けができるので効果的に抑えられます。また、より進歩した技術により、連続的な音でなくても明らかに音声の特徴と異なった音の成分を判別して抑えられる機能も出てきています。また、聞きたい方向以外の音を小さくし、相対的に音を聞きやすくする指向性機能が搭載された補聴器もあります。

  • A.

    購入された補聴器店で正しく調整(フィッティング)を行えば頭痛や耳鳴りなどがおこることはほとんどありません。耳鳴りについては、補聴器を適切に使用することで抑えることができる場合もあると言われています。ただし、補聴器に慣れないうちは、補聴器の音を必要以上に大きくすると、疲れることがあります。補聴器を初めて装用する方は、静かな室内で1日数時間程度の装用からスタートし、補聴器の音に慣れていただくことをおすすめします。

  • A.

    補聴器の役割は聴力が衰える前の「きこえ」に戻すのではなく、今の聴力を最大限に活かし、「きこえ」を補うものです。きこえの程度には個人差があり、補聴器を装用する目的、補聴器の装用効果も人それぞれです。きこえが100%元に戻ることはありませんが、ご自分に適した補聴器を装用することできこえの不安が解消され、より活動的な生活を送れる手助けになります。

  • A.

    補聴器は基本的に洗顔・入浴・就寝時以外はできるだけ装用し、音に慣れることをおすすめします。 ただ、「きこえ」や耳の状態には個人差がありますので、詳しくは、購入された補聴器販売店や耳鼻科医にご相談ください。

  • A.

    補聴器の価格差は搭載されている機能、性能の違いです。一般的に、価格の高い補聴器には最新機能が搭載されています。雑音を抑制したり、ハウリング(ピーピー音)を抑えたり、より自然な聞こえに感じたり、一人ひとりの聴力にあわせて音質をきめ細かく調整する機能などがあります。また、補聴器の形状(耳あな型、耳かけ型、ポケット型など)によっても価格が異なります。いくら価格が高い補聴器でもご自身の「きこえ」の程度により、補聴効果や音質評価には個人差が生まれます。そのため、補聴器は価格よりも「きこえ」の程度と使用環境に合った器種を選ぶことをおすすめします。まずは自分の「きこえ」の程度を知ることが大切です。その上で、どんなときに困っているのか、補聴器で何を改善したいのか等を補聴器店に伝えてください。

  • A.

    初めて補聴器を使う方、新しい補聴器に買い替えた方、それぞれ補聴器に慣れるまでには時間が必要です。慣れていくためのステップをご紹介します。

    ◆より良い「きこえ」のための簡単な4ステップ◆
    1)静かな家の中で練習
    補聴器を着けて、新しく聞こえる音が何の音なのかを1つ1つ確かめてください。今まで聞こえていた音も補聴器で聞くと違って聞こえることがあります。まずは補聴器の音に慣れましょう。また、補聴器を使っていて疲れを感じるときは少し休んでください。
    2)一対一での会話
    静かな部屋で、顔の表情を読み取りやすいように向かい合って座ってください。最初は少し騒がしく感じる場合があります。相手の声も今までと少し違って聞こえるかもしれませんが、聴き取りやすくなったかどうかを感じてみてください。
    3)テレビやラジオを聴く
    テレビやラジオの音量を家族の会話と同じくらいに合わせ、音に慣れましょう。
    4)外出や数人での会話
    屋外での会話や、レストランなどで複数の人と話す場合は、話を聞きたい人に注意を集中してみてください。周りが騒がしい場合には、なかなか聴き取りづらいと思いますが、補聴器を装用していても、遠慮なく聞き返すことが大切です。騒音抑制機能や指向性機能を搭載した補聴器には、この点を改善できるものもあります。

  • A.

    補聴器を装用して電話をするときは、できるだけ静かな場所をおすすめします。電話では、相手の表情・口元の動きなどの視覚情報が得られず、会話が聴き取りにくいもの。相手が早口の場合は、なおさらです。ゆっくり、はっきり喋ってもらうことが大切です。

    ◆電話がスマートフォンの場合
    補聴器に直接、音声を届けられる補聴器もあります。詳しくは販売店にお尋ねください。
    ◆お使いの補聴器が、耳あな型補聴器の場合
    受話器の音口を、普通に電話するときと同じように、耳に近づけてください。
    ◆お使いの補聴器が、耳かけ型・ポケット型補聴器の場合
    耳の穴には耳せんやイヤモールドが入るので、受話器を耳の穴に近づけてもよく聞こえません。補聴器本体のマイク部分に受話器を近づけてください。
    ◆ハウリング(ピーピー音)の注意
    電話の受話器を補聴器に近づけると、音がピーピーと鳴る場合があります。これは耳あなから音が漏れ、再び補聴器に入ることで発生するハウリングという現象です。この場合、受話器の位置を少し変えてみて、ハウリングが起こらない位置を探してください。どうしてもハウリングが収まらない場合は耳せんを変えたり、オーダーメイド補聴器ならば形を修正する必要もあります。補聴器を購入した販売店にご相談ください。

  • A.

    近年では耐水性の技術が向上し、防塵・防水性能の国際保護等級を示す「IP」を取得する防水性の高い補聴器が主流となってきています。しかし完全防水ではないため、水泳や入浴(温泉)などには注意が必要です。また、防水機能があっても汗が故障の原因になる場合がありますので、日々のお手入れが大切です。

  • A.

    骨伝導式補聴器は一部のメーカーで取り扱いをしています。「きこえ」の程度や難聴の原因により、骨伝導式補聴器の装用効果がある方と効果の出にくい方がいらっしゃいますので、耳鼻科医、もしくは補聴器販売店にご相談ください。
    そのほか軟骨伝導補聴器という耳の軟骨部に振動を与えてきこえを補うタイプのものを販売しているメーカーもありますが、適応については取扱医療機関に相談が必要です。 補聴器は進化しています

  • A.

    補聴器から放射される電磁波は微弱で身体の健康に影響を与えるほど強くないため、補聴器の使用にともなう電磁波の影響はありません。またペースメーカーの誤動作を誘発するような危険性はありません。

  • A.

    検査の際は補聴器は外してください。MRIは極めて強い磁場(磁力の働く場所)を発生させます。そのため強磁性体(鉄やニッケル)がありますとそこに磁力線が集中し、補聴器の部品を破壊させてしまいますので、補聴器は必ず外して検査を受けてください。詳細については医師にお尋ねいただき、受診の際は医師の指示に従ってください。
    また、接骨院等の低周波治療器やIH電磁調理器のなかには補聴器を装用していると、非常に大きな雑音を発するものもあります。補聴器そのものを壊す恐れは少ないですが、補聴器の音声に支障をきたす場合があります。

  • A.

    近年の補聴器は騒音抑制機能が搭載されているものが多いので、通常、騒音下でも使用することは可能です。また騒音抑制の強さはご希望にあわせて調整できる場合もありますので、購入した販売店へご相談いただくことをおすすめします。

  • A.

    補聴器は使う人の「きこえ」に合わせて、器種の選択や細かい調整を行います。補聴器が音を増幅する度合いや機能設定など、調整された音は人により異なるため、他人の補聴器を使うことはできません。また、オーダーメイド補聴器(耳あな型)や耳かけ型補聴器を使用する際のイヤーモールド(オーダーメイドタイプの耳せん)は使用する方の耳の形に合わせて作っていますので、ご自身のものでなければ適切な補聴効果を得ることができません。他人の補聴器を使うことはおやめください。

  • A.

    故障の原因には以下のようなものがあります。

    ●使用環境による故障
    補聴器は湿気の多い場所での使用により故障する場合があります。例えば、調理師の職場のような厨房の中、漁師さんの仕事など水がつきやすい環境その他)
    ●汗による故障
    耳かけ型補聴器は耳にかける補聴器なので、夏など汗をかきますと、耳の後ろに流れる汗が補聴器本体の中にしみこみ部品が腐食するケースがあります。汗で補聴器が湿った場合は、乾いたハンカチややわらかい布等でふき取り、乾燥剤の入ったケースに保管することをおすすめします。
    ●耳あかによる故障
    耳あかが音の通り道(音道)に詰まることにより起こる故障です。専用ブラシを使ってお掃除するか、販売店でクリーニングしてもらってください。
    ●落下衝撃による故障
    補聴器メーカーでは、補聴器の落下テストを行いながら開発をしておりますが、落下による衝撃は補聴器に大きなダメージを与えますので、普段からできるだけ、硬いもの(コンクリート、床)の上に落とさないようにご注意ください。
    ●劣化による故障
    補聴器に使われている部品は時間とともに少しずつ劣化していきます。購入された販売店で定期的な点検をすることをお勧めします。
    ●結露による故障
    冬になりますと室内温度と外気温の違いにより、窓に水滴が付くことがあります。同じように補聴器でも耳の中の温度と、耳の外にある補聴器本体に温度差が生じ、補聴器の内部や、耳かけ型補聴器の音を導く管(チューブ内)に水滴が溜まることがあります。これによって補聴器の音が弱まったり、音が出なかったりする場合があるので、乾燥ケースでの保管や、販売店での定期的なクリーニングをお勧めします。

  • A.

    補聴器の交換サイクルは一般的に約5年程度とされています。しかし使い方や保守の仕方によって大きく変わります。保守が悪ければ1年や2年で故障する場合もめずらしくありません。一方、毎日のケアを行い10年以上大切に使われている方もいます。また、補聴器は経年変化以外にも聴力の変化によっても効果が薄れて行き、十分な補償が出来なくなることがあります。多くの補聴器は聴力の変化に対処できるようになっていますが、ある範囲を超えた変化には対処できない場合もあります。

  • A.

    補聴器の補修部品は、各メーカーごとにその補聴器が製造中止、もしくは販売終了になってから5年程度保有しているのが一般的です。補聴器の補修部品の保有期間については特に法律で定められていないので、補修部品の保有期間は各補聴器メーカーによって異なります。各補聴器メーカー、もしくは、購入された補聴器店にご確認ください。

  • A.

    下記をご覧ください。 補聴器のお手入れ方法

  • A.

    下記をご覧ください。 補聴器のお手入れ方法

  • A.

    下記をご覧ください。 お店で定期的なアフターケア

  • A.

    使用済みの補聴器用空気亜鉛電池(ボタン電池)は、お求めになった販売店に設置されたボタン電池回収缶に入れてください。販売店で電池を回収していない場合は、お住いの自治体のルールにしたがって廃棄してください。廃棄する際は安全のため、使用済みの空気電池を複数個にまとめたりせず、1個ずつセロハンテープでの絶縁(ショート防止対策)をしてください。

  • A.

    補聴器用の空気電池は、空気中の酸素を取り込んで発電しますので、電池の表面に空気の取り入れ口(空気孔)があります。そのため使用前の補聴器用電池には孔をふさぐシールが張られており、空気が入らないようになっています。補聴器を使用する際にはシールを剥がしてお使いください。一度、シールを剥がしてしまいますと、使っていなくても放電状態が続きます。ご使用になるときにシールを剥がし、その電池がなくなるまで使い切ってください。

  • A.

    空気電池の使用可能時間は、温度や湿度などの使用環境に大きく影響されます。最適な電力を確保できる環境は気温20度前後、湿度60%前後と言われています。特に冬場は低温や乾燥、暖房器具による二酸化炭素の濃度増などの影響により、電池の寿命が夏場と比べると短くなります。
    また電池を補聴器に入れたのに作動しない、またはすぐに電池交換アラームが鳴る場合は、電池が反応していないサインかもしれません。冬場など電池が冷たくなっている時は手のひらで包むなどして、体温で電池を温めてから使用してください。

  • A.

    充電式補聴器はスマートフォンなどと同じリチウムイオン充電池を使用しています。直射日光が当たる場所や高温の多湿の場所での保管は避けましょう。また過度の低温下では充電ができなくなる場合がありますので、ご注意ください。
    湿気が多い洗面所などでの収納も避けてください。充電式補聴器には保管用のケースが付属していることが多いため、使用しない場合は専用ケースに入れて保管しておくと安全です。

  • A.

    補聴器を取り扱うお店は全国に数多くありますが、補聴器のご購入には日本補聴器販売店協会に加盟の販売店、特にその中でも、認定補聴器専門店をお勧めします。認定補聴器専門店は財団法人テクノエイド協会が認定した認定補聴器技能者が在籍し、補聴器をお客様一人ひとりの耳に合わせるための、設備機器が整ったお店だけが認定されています。つまり、経験豊かで専門的な知識と技能をもったスタッフが専用の機器を使い、補聴器を適切に調整して、あなたの「きこえ」をバックアップします。また、耳鼻科医に相談することもお勧めします。 補聴器購入の流れ

  • A.

    下記をご覧ください。 補聴器購入の流れ

  • A.

    健康保険・生命保険等で補聴器を購入したり支給されたりすることはありません。市区町村によっては補聴器の購入補助制度を設けている場合もありますので、居住する市区町村の福祉法担当窓口にお問い合わせください。また、身体障害者福祉法による障害者手帳をお持ちの方には、難聴の程度に応じた補聴器の支給を受けられる制度があります。 補聴器購入の公的支援

  • A.

    補聴器を購入した費用が医療費控除の対象となるためには、いくつかの条件があります。
    1、一般社団法人日本耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会が認定した補聴器相談医の診察を受ける
    2、補聴器が必要であると補聴器相談医が判断した場合、その旨を「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」に記入してもらう。
    3、「補聴器適合に関する診療情報提供書」を持参し、認定補聴器専門店もしくは認定補聴器技能者から補聴器を購入する。その際、補聴器販売店へ「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を渡し、その写しと補聴器購入の領収書を受け取る。
    4、補聴器を購入した年度の確定申告で医療費控除として申告することで控除対象になります(一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額に限ります)。税務署から求めがあった場合には、補聴器購入に係る領収書と「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の写しが必要になりますのでお手元に保管しておいてください。
    ※「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」は補聴器を購入する前に発行されている必要がありますので、ご注意ください。

  • A.

    補聴器には、体の一部のように毎日違和感なく装用できることが求められ、より自然でクリアな音質を提供するために先進技術を駆使して開発されています。技術の進歩とともに小型化してきた本体には、音を制御する回路、音を拾うマイク、音を増幅するアンプ、そして音を出すレシーバーといったとても小さな部品が入っています。また、医療機器である補聴器には厳しい品質や安全性の基準があり、開発・製造には膨大な時間と技術を要するため、販売価格が高価なものが多いのが現状です。

  • A.

    補聴器の紛失は、うっかりどこかに置き忘れている場合があります。まずは家の中や出かけた場所をよく探してください。
    また、犬や猫などペットを飼っている場合、ペットの寝床やいつもいる場所に隠したりするケースもあるようです。
    近年ではスマートフォンの専用アプリで補聴器を探す機能が搭載されている補聴器も登場しています。
    また、メーカーや販売店によっては紛失補償を行っている場合もありますので、紛失が心配な方は補聴器を購入する前に販売店にご確認ください。

  • A.

    補聴器を拾ったら、拾得物として最寄りの交番・警察署へ届けてください。